豪徳寺さんの招き猫
2016/01/25
数年前に友達からいただいた可愛い招き猫。 その子がやってきたのが、世田谷の豪徳寺さんからでした。 最近になって「その願いがかなったら招き猫をご奉納する」ということを知り こりゃ返納しに行かないと!と張り切って行って参りました。
張り切ったわりに、到着が16時。 思っていたよりも大きなお寺さんで、入口を発見するのにも時間がかかりました。 最寄駅は、世田谷線の宮の坂駅か小田急線の豪徳寺駅。
入ってまずは、お線香を立て、煙で心身を清めます。 知らなかったのですが、これは神社に行くと手や口を清める 手水舎(てみずや/ちょうずや)と同じような役割なのだそう。 ずっとあの煙は、悪いところにすりすりってするものだと思っていました。 「頭よくな〜れ〜」って。だから良くならなかったのかな...
とても親切なおじさん(ボランティアスタッフさん?)がいて、いろいろな事を教えてくれました。
境内には三重塔があるのですが、おじさんが望遠鏡を貸してくれて、あれこれと見所を教えてくれます。 おじさんがいなかったら、気がつかなかったことばかり。 それにしても、本当にねこちゃんだらけ。三重塔には、十二支が描かれているのですが その中にねこもまぎれているのですよ!どうして猫が?と思うのですが、よく見るとねこの足元には...ねずみがっ!
この豪徳寺は、彦根藩主・井伊直弼を始めとした井伊家の菩提寺として有名なお寺なんですって。 井伊直弼の墓もあり、歴史好きな方もよくいらっしゃるのだそう。 私たちの目的が招き猫の返納だと伝えると、「招猫殿」に連れて行ってくれました。
そこで、このお寺の所以を教えていただきました。
近江彦根藩第二代藩主井伊直孝が、鷹狩りの帰りに雨に降られ、このお寺の前の小屋みたいなところで雨宿りをしていたら、 お寺の白猫「たま」が手招きをしたので、お寺の方に行くとご住職が出てきてみんなを中へ通し、お茶を出してくれたそう。 話しをしている間に天気がどんどん悪くなり、最初にいた小屋に雷が落ちたんだって。
井伊直孝は「ネコのおかげで雷に打たれずにすんだ、これは縁起の良いことだ」と喜び そうして豪徳寺は井伊家の菩提寺になったそうです。 (これはおじさんが話してくれた話しで、ネットでみかけるのと若干違います...)
猫のおかげで、命が助かったのならここを菩提寺にするのは納得ですよね。
みんなきっと猫が顔を洗う仕草を『招いている』と勘違いしたのだろうと思っているけど 実は本当に猫ちゃんが招いたのかもしれないですよね。 だって、彼らの命を救っただけではなく、貧乏寺だった豪徳寺まで立派にしたのだから。
さて、豪徳寺の「招福猫児(まねぎねこ)」は小判を持っていないし、右手を上げています。 左手は武士にとって不浄の手だとか。右は人を招き、左はお金を招くとかいろいろな説があるそうな。
大中小、様々な大きさの招き猫がいるので、好きなサイズのものを求め、招福観音で願掛けして 自宅に持ち帰り、大切に飾り、願いがかなったら、ご奉納する。 1月に返納する方が多いらしく、ちょうどたくさんの招き猫が並んでいました。 これだけ並んでいると圧巻です。
本当にたくさんのことを教えてくださったので、あっという間に5時に。 5時には、鐘がつかれるのでせっかくなので聞いてから帰りました。
あ!「招猫殿」の横には赤門があるのですが、そこをくぐると結婚できるそうですよ。おじさん曰く。 井伊家の江戸屋敷から移築したと伝わる朱塗りの武家屋敷門なので、縁起が良いのだとか。
そして実は秋の紅葉の時が、ものすごくきれいなんだと教えてくれました。 なので、次回は紅葉の季節に訪れたいと思います。時間に余裕を持ってね。
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