バーゼルで美術館と言えば...バイエラー財団美術館
2016/09/16
[2015/8/11(火)のはなし]
この日は午前中にバイエラー財団、午後にVITRAと珍しく詰め込み日です。
いつもはのんびりと1日に1つくらいしか巡らないのですが、なにせバーゼルでの滞在が短いので...
そんなわけで、朝からトラムを乗り継ぎ、行ってきました。
『バイエラー財団美術館/Fondation Beyeler』
行き方
バイエラー財団美術館があるのは、バーゼル郊外のドイツ国境に近いリーエン/Riehen。 バーゼルの街から少し離れていますが、トラムでスイーっと行けます。2,30分くらい。
バーゼルSBB駅から2番のトラムで乗り継ぎなしで行けます。 私たちはホテルから近い Grosspeterstr.駅から15番のトラムに乗り、Messeplatz駅で6番のトラムに乗り換えて行きました。
降りるところは、そのまんまな Fondation Beyeler駅。
降りたところからトラムが来た方向に少し歩くと右側に見えてきます。
小さな街のきれいな美術館
トラムで通り過ぎた街は、なんだか避暑地のような小さな街でした。時間があったらゆっくりお散歩してみたかった。
バイエラー財団の入り口を入ると、とてもきれいなお庭が広がっています。 まずはお庭のベンチで、腹ごしらえ。持ってきたヨーグルトとバナナやサラダなどをむしゃり。
こんな憩いの場もあって、素敵なお庭。なので、ぱしゃり。
気持ちの良いテラスのあるレストランでお食事している方々もいらっしゃいました。ステキ。
入り口手前には、とてもキレイな池が。蓮がぷかぷか。
右手のチケットカウンターでチケットを購入。ここはちょっと高め。一般チケットが、CHF/ € 25。ひぇ〜!!!です。 まぁ、でもね。うん。本物を観れるんだから。ね。と自分を納得させて、いざ中へ。
中に入ると右手にロッカーがあり、そこに大きな姿見があったのがちょっとびっくりしました。 ちゃんと身だしなみを整えましょう。って、ことですよね?きっと。なるほど、大事なことですね。
まずは特別展へ
特別展は現代アート界の重鎮
マルレーネ・デュマス/Marlene Dumasさんの展示。
『The Image as Burden』
この大規模な展覧会は、巡回展。
2014年9月6日~2015年1月4日
アムステルダム市立美術館
2月5日〜5月10日
テイト・モダン
5月31日〜9月6日
バイエラー財団美術館
マルレーネ・デュマスさんは、1953年に南アフリカ共和国のケープタウンに生まれ、現在アムステルダムを拠点に活躍する画家。 彼女の生まれ育った、南アフリカのケープタウンがアパルトヘイト(人種隔離政策)の下にあったこともあり、 おもに人種差別を主題としたポートレイト作品を描くことで知られる。 性やポルノを主題にしたものも多く、彼女自身が娘ヘレナを出産した時期は、妊娠と赤ちゃんを主題とした作品シリーズを展開。
初めて彼女の作品をこれだけたくさん見たのですが、とても静かな中にぼわっと大きな『生命の力』を感じました。 うまく言えないけど.... 色合いといい、線の感じといい、目といい、なんだかおどろおどろしいのですが、たまにくすっとする感じが潜んでいるんです。 人って、弱いけど強い。みたいな。強いけど弱い。みたいな。ん〜、うまく言えない。
色のトーンや雰囲気から怖いのかな?さらっとみたらいっか。と思っていましたが、観ているうちに彼女の描く人々の想いに引き込まれていきました。
その後、常設展へ
バイエラー美術館は、ゴッホ、セザンヌ、ピカソ、ブラック、マティス、ミロ、カンディンスキー、クレー、 ピカソなど後期印象派から現代アートまで数々の名作を所蔵しているそうです。 なので、常設展もとても豪華。
ここの見所は、庭の池に面して大きなガラス窓が設けられた展示室にある、モネの『睡蓮』の部屋とジャコメッティの彫刻の部屋。 光の入り方によって変わるので、立ち位置を変えることによっていろいろな雰囲気を楽しめます。さすが、富豪。さすが、レンゾ・ピアノ。
地下にも展示があり、なかなかのボリュームです。
外に面して長い廊下?があり、ソファがあるので、疲れたらゆったりと休むことができます。
その横に図録などもあるので、至れり尽くせり。
トイレもきれいだし、とてもいい空間でした。
オープンしたのは、1997年10月21日
画商であったバイエラー夫妻が、自らのコレクションを公開するためにつくったのがこのバイエラー財団美術館。 なんとバーゼルをアートの街たらしめる、世界最大現代アートフェア「アート・バーゼル」の創設はバイエラーさんの功績なのだそう。 この小さな街にアートが溢れているのは、このご夫妻のおかげなのですね。
そして、この美術館の設計は、レンゾ・ピアノ/Renzo Piano(1937年9月14日-)さん。
たくさん有名な建築がありますが、少しだけ....
- パリのポンピドゥー・センター(リチャード・ロジャースと共同) 1977年
- 関西国際空港旅客ターミナルビル 1994年
- 東京 銀座のメゾン・エルメス 2001年
- ニューヨークのモルガン・ライブラリー増改築 2006年⇨☆
- ニューヨークのニューヨークタイムスタワー 2008年
- ロンシャンの教会のビジターセンターと修道女用住居 2011年
晴れたら、ブラインドが閉まっていた...あそこにモネの『睡蓮』の部屋とジャコメッティの彫刻の部屋があるんです。 まるで借景のように、その作品と外の風景とが美しくマッチしているんですよね。でも、ブラインド閉まってたら...アンラッキー。
お庭の散策
このバイエラーさんの裏には、牛さんたちもいました。
畑も。
そして、まっすぐなこの道の先には別の池があります。
そこには....不思議なうさぎくんが....
気持ちが良かったので芝生でのんびり。
とってもゆったりとした時間が流れていました。
VITRAへ
チケット売り場で、ここからVITRAに行くバスを尋ねてみると「あっちから確かバスが出ていたと思うわ」と ざっくりと教えてくれました。
続く→VITRA
Information
バイエラー財団美術館/Fondation Beyeler
- 住所:Baselstrasse 101 CH-4125 Riehen / Basel Switzerland
- 木-火 10:00-18:00
- 水 10:00-20:00
参考リンク
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