コルビジェさんと言えば?な ”サヴォア邸/ Villa Savoye”
2016/04/16
[2015/8/16(日)のはなし]
サヴォア邸/Villa Savoye (1931年竣工)
コルビジェさんの建築でよく見る、 真っ白な浮いているような四角い建物。 保険会社を経営するサヴォアさんがコルビジェさんに頼んだ、週末用の別荘なんですって。 そのような用途なので、ちょっとパリからは離れています。
行き方は、2通り
サヴォワ邸の最寄り駅は「ポワシー/Poissy」
[その1]
パリ市内各地の駅からRER(高速郊外鉄道)のA線で行くルート
パリ市内でRER(地域急行鉄道網)のA線が止まる駅は「Charles de Gaulle Etoile」「Auber」「Châtelet Les Halles」「Paris Gare de Lyon」「Nation」の5つ。お近くの駅から「Poissy」行きに乗る。約30分で到着。注意しないといけないのは、A線が途中で分岐しているので、別の方面の路線に乗らないよう行き先をよく確認すること!
[その2]
パリ市内のサン=ラザール駅から郊外鉄道J線で行くルート
パリ市内のサン=ラザール/Saint-Lazare 駅からフランス国鉄 (SNCF)J線に乗る。こちらも途中分岐しているので注意。「Mantes la Jolie」か「Vernon」の行き先表示がある線に乗れば、約20分で到着。
狙われた!?
私たちは、ホテルの近くにRER (高速郊外鉄道)の「オベール/Auber」駅があったのでA線でポワシー駅を目指すことにしました。 チケットを買おうと券売機を操作していた時に、女の人に「大丈夫?手伝うわ。」みたいな感じで話しかけられました。 え?と思いつつ(駅員さんかな?と思いました)「どこまで行くの?」と聞かれ「ポワシー」と答えているくらいの時に、 後ろから今度は男性が何かを話しかけてきました。(この男性は光るゼッケンみたいなのをしていました。本物の駅員さん?) また、え?ってなっていると、その女の人がさーっと去って行ったのですよ。最初に話しかけてきた男性とは別にもう1人の男性(スーツ姿でガタイの良い人。セキュリティーの方?)も来て 「彼女は、ピックポケット(スリ)だよ」と。えー。そーなのー?それより、捕まえないの?
「で、どこに行くの?」と聞かれ「サヴォア邸」と答えると「今はこの路線が工事中だからサンラザール駅から行ってくれ」と。 えー。どおりで人が少ないと思った!! 彼らにお礼を言い、エスカレーターを上がっている時に、上の方にさっきの女性と男性が話しながら乗っているのが見えました。 いつから狙っていたのか、どのような手を使おうとしていたのか、話しかけている時一緒の男性はどこにいたのか、何もわからなかったです。 怖い。怖すぎるよ。 ちょっとパリの雰囲気にも慣れてきて、気が少し緩んでいたのでしょうね。危なかった。
でも、あのおじさんたちがすぐに気がついてくれて良かったなー。 もし…を考えるとね。もう楽しむどころじゃなくなっちゃうものね。 にしても、お金持っていなさそうな格好なのに(しかも私は手ぶら)狙われるなんて…
地上に上がって、歩いてテクテク5分くらいのところにサンラザール駅がありました。 券売機で往復チケットを購入。 こちらの駅にはたくさんの人がいて、大きな銃を持った軍の人?警察の人?がたくさんいます。 あっちの駅にはいなかったもんなー。
なんとか無事にパリを出発
興奮冷めやらぬうちに電車はやってきました。
電車は古いけど、なかなかキレイなやつで一安心。
二階建ての二階に席を確保。意外とすぐに着きました。だいたい20分くらい。
そんなに人は降りないですが、なんとなく目的地が同じな人がいます。
電車を降りて、次はバス
改札を出て、バスのロータリーがあるので行き先を確認し、ベンチでおやつを食べながら50番のバスを待ちます。
10分くらいで到着。やはり同じ目的らしき人が降ります。
駅から歩くと2,30分くらいだそうです。
帰りのバスの時間をチェックしておきます。
みんなが歩いて行った方にしばらく行くと、入り口が見えてきます。
結構地味。
ゲートをくぐると、そこはちょっとした林。
林を抜けるとそこには...
広い敷地にとんっと建つその建物は、思っていたより白くなかった。 まぁ、そりゃ雨風にさらされているし、ものすごく長い間建っているんだものね、真っ白じゃいられないか。
入場料を払い、中に入ります。
コルビジェさんの建物は、とても空間が素敵なのです。
日本語の案内がありました。
その人の生活を考えた、とても機能的であり、生活が豊かになるような作りなんですよね。 この建物、外はよく目にする(ホワイトレゴとか)けど、中ってちゃんと見たことがなかったので なんだか不思議。そうか、ここで家族が生活をしていたのだな、と。当たり前のことを思う。
玄関ホールのあるピロティ。
どきどきわくわくの内部見学
サヴォア邸もコルビジェさんが設定した近代建築の五原則のピロティ、自由な平面、自由な立面、独立骨組みによる水平連続窓、屋上庭園 をきちんと実現しているんです。「明るい時間」と名付けられたこの邸宅は、とても美しい。 玄関ホールには、洗面台がありそこで手を洗ってそのままスロープで上にあがることができます。 奥には、使用人の部屋とランドリールームがありました。
下からのスロープと外のスロープがきれい。
リビングから屋上庭園の眺め。
リビングの写真が一枚もない...
人が常にいたからかな?
ちょっとショック。
角度違いのリビングから屋上庭園の眺め。
地下から屋上まで家の中をぶち抜いてあるらせん階段。
上からのリビングの写真があった!窓、でかい!
↑屋上のサンルーム。いただいた案内によると「カメラの絞りのように視点を収束する壁の穴を通して、手すりの延長線上にあるセーヌ川流域を眺めるようにデザインされています。」って...すごい。
子供部屋に続くこの廊下。とても好き。
子供部屋。
部屋自体はそこまで広くないけど、
窓のおかげか開放的。
天窓から優しいひかりが。
↑リビングの隣のキッチン。収納が結構あり、作業スペースもたくさんあるので、きっとちゃんとお料理していたんでしょうね(お手伝いさんが?)。
↑サヴォア夫妻の浴室。なんとも不思議なつくりで、奇想天外。 この石の椅子、有名なシェーズロング/LC4 Chaise Longueのかたちですね。冷たそうだけど... 本当にここで寝そべったのだろうか?
庭園からのリビングとサンルームの眺め。
屋上庭園は、開放的でありながらきちんとプライベート空間を保っていたので、すごくリラックスできそうですよね。 あぁこんなお家に住んでいたら一体どんな人になるのだろうか。 (人は環境、家とか街並みとかでセンスとか感覚とかができると思っているので) 家の中を堪能した後は、外からの眺めを楽しみます。
内部見学の後は、外から楽しむ
庭にも木でできたシェーズロング/LC4 Chaise Longueの椅子。
離れて見ても”とん”っと立っているその姿は、
どの角度から見てもいいんです。
そこまで大きくないので、1,2時間で観れると思います。
1階には小さなショップがあり、↓そこでポストカードをゲット。シンプルで可愛い。
夫(けん)は飛びながら色々なところを巡っています。
サヴォア邸ともパシャり。
行きと同じルートでパリ市内へ
周りを散策。少しのんびりして、再びバス停へ。
ポワシー駅からまた同じ電車に乗って帰ります。
サンラザール駅には、2012年3月にオープンした駅付属のショッピングモール『サンラザール・パリ』があり、
3フロアにわたる10000平米中に約70軒ものお店が入っているそう。
日本だと、駅にデパートみたいなつくりは結構当たり前ですが、パリではあまりないのだそう。
カルフール(スーパー)なども入っていたので、便利ですね。
サヴォア邸の歴史
そういえば、このサヴォア邸ですが、戦時中にはドイツ軍や連合軍に占領せれて損害を受けたんですって。 しかも戦後は高校を建てるためにポワシー市が土地を買い取り、その後国に売却。 しかし、コルビュジエ本人を含む多くの建築家たちが、サヴォア邸の取り壊しに反対の声を上げ、 フランスの歴史的建造物と認定され、1963年から1997年にかけて修復が行われたそうです。 色々なことをみてきたんですね、このお家。
行く前にちょっと危うい場面がありましたが...実際に行くことができて良かった。
コルビジェさん。ますます好きになりました。
私たちが行った時の記録(2015年8月)
[行き]
- サンラザール駅12:23
- ポワシー駅12:44
- ポワシー駅から50番バス 2B乗り場から
10分くらいで到着。2ユーロ。 - サヴォア邸入場料1人7,5ユーロ
[帰り]
- ポワシー駅15:16
- サンラザール駅(記録してなかったー!)
- チケットはサンラザール駅の券売機で往復チケット購入。
1人10, 10ユーロ
VILLA SAVOYE/サヴォア邸
- 82, rue de Villiers 78300 Poissy
- 開館時間
- 月: 休み
- 火-日: 10:00-17:00
- 入場料金
- 大人: 7,5ユーロ
- 学生: 6ユーロ
- 18歳以下無料
その他無料になる方もいるので公式HPでご確認ください。
- 公式HP
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