ガウディの最高傑作”カサ・バトリョ”
2016/06/24
[2015/7/29(水)のはなし]
ガウディによって増改築された住宅!
1877年に建設されたグラシア通り43番にあるカサ・バトリョ。 今の感じになったのは、1904~1906年に繊維業者のジョゼップ・バッリョ・イ・カザノバスの依頼で、ガウディによって増改築されてからなのだそう。 元は「地下1階、地上5階の木造梁レンガ建て」だったものを「地下1階+地上6階+屋根裏」の構造へ。 地下1階と地上1階は貸店舗と倉庫、2階がまるまる施主の住まい、3〜6階は賃貸住宅なんですって。住みたいなー。
この建物、パッと見てもとても異色。 いっけん骨か兵士の仮面?のような窓が並び、屋根には背骨のようなうねりがみえます。
とても考えられている建築
お金持ち通りに建っている、この建物。隣は「カサ・アマトレール」。 当時は、目立つ家を持つことがステータスだったんですかね? で、ガウディに白羽の矢が向けられたってわけなのですね。ガウディはそんな目立つ隣との調和を考え、 屋根の先端に丸みをつけるなどして、視覚的に連続性が出るように工夫したのだそう。
そして、たくさん使われているタイルやガラスの多くは、地元業者の廃棄物の再利用!!地元経済のことなども考えているんですねー。
隣とも密接しているので、家が暗くならないように自然光が入りにくい場所には、鏡やガラスを使った反射を取り入れ、 逆に明るすぎる場所では、柱を立てて明るさが調整できるように工夫しているのだそう。
そして、ガウディと言えば!な最上階は洗濯場やアイロン部屋などが設けられている。 もちろん湿気がこもりやすい場所だけに風が抜けるようなつくりになっているんですよ。さすがです。
夏だけのお楽しみ
さて、チケットはネットで取りました。
夏限定の『Casa Batlló + Magical Nights』
20時から21時までカサバトリョの見学をして、21時から屋上でのライブを楽しむチケットにしました。
せっかくだもの。限定でやっているなら!と。2ドリンク付き。
ちなみに2016年のマジックナイトは、6月9日〜9月24日までの水木金土。
スマホでチケットを見せて入場
20時に行くと少し並んでいましたが、すいすい入っていけました。 ここの『Smart Guide』という名のビデオガイドがすごいんです。 スマホみたいな端末で、画面を亀をモチーフにした窓とかに向けると、亀がすいーと泳ぎ出したりするんです。
こちらはバトリョ家専用の玄関ホールからの階段。うにょうにょがすごい。夜には動いてそうだ。
きのこのカタチの暖炉。可愛すぎる。
見学できるのは、バトリョさんのフロア
ここからバトリョさん家へ入ります。
メインフロアのお隣の部屋の窓。
(なんの部屋だったか忘れちゃった...)
メインフロアの窓。あの外から見える大きな窓です。(人がどうしても入っちゃう...) このステンドグラス、面白いことに表からは、透けて見えないのに裏からだと透けて見えるんです。 なので、外からは暗い感じだけど、中には光がたくさん入るんです。考えられているよね。さすが、ガウディさん。
そして、窓の下の方にはちゃんと換気のチビ窓が!!
ドアもうにょうにょなんです。
メインフロアの天井は渦巻きのようにうねぇーってなっていて、その真ん中にライトがあります。
裏手にはダイニングルームと裏庭が
ダイニングルームの天井にも面白いものが!ガイドは、これがなんだかわかっていないと言っていました。 それって、面白いですよね。誰が、これの真相を知っていたのだろうか?ガウディ本人だけなのか、バトリョ家の人々なのか。
裏庭からダイニングの眺め。真ん中にドーンと柱があるなんて、面白いつくり。
裏側のファサード。
裏庭にもたくさんのタイル。
入った時と逆の通路からのダイニングの眺め。
この壁の木もとてもすてき。
中央の吹き抜けは、まるで海の中
きれいな青色が溢れています。
窓もちゃんと換気を考えられていて、下のところがザッと開くんです。
なんとこのタイルはグラデーションになっていて、明るさは5段階。下に行くほど明るい色になっているんです。 上の天窓からの光を反射して明るく見せる工夫なんですって。
うー。住んでいる人が羨ましい。こんな可愛いドアを毎日くぐるなんて!!
目隠しのこのガラスが、後ろの青いタイルをぼんやりさせて、本当に水の中のような感覚になります。
屋根裏は、作業場
出ました!ガウディのお得意の逆アーチ!ここでは、洗濯やらアイロンがけやら使用人が使っていたのかな?
今ではスクリーンに、こんな感じでガウディさんが挨拶してくれたり、その当時の様子が映し出されていました。 あと、写真を撮れます(有料)。ちょっと窓から出て撮るんです。考えられてますねー。
タイルがあちこちで可愛い。
屋上へつながる可愛い螺旋階段。 ここの手前くらいで、チケットを見せろと言われます。「Magical Nights」のチケットの人だけ屋上へ。
Magic Nights on the Dragon’s Roof Top
屋上に出るとこんなに可愛い感じに飾り付けられていました。
この日は、女性のボーカルの方。日によって人が違うので、選ぶことができます。スペイン人のトリオは人気で売り切れでした...
ドリンクも付いているので、マルティーニロワイヤルを。これがとっても美味しかった。大きなグラスにたくさんの氷と。
月もきれいだった。
"Dragon’s Roof Top"とも言われる所以のこのドラゴンの背のような屋根。
タイルが可愛い煙突たち。
このライブが1時間ほどあるのだけど、風も気持ちいいし、とてもいい雰囲気でした。
屋上に変な部屋があって、真ん中に↑この銀色の物体があるんです。球体の上部は水があふれいて流れているの。 一体これって、なんなのだろうか?
なぜかアメリカの曲が多かったのだけど、たまにスペイン語でスペインの歌(たぶん)を歌ってくれました。 その時が一番盛り上がっていたように思う。せっかくなら、そゆの聞きたいかも。ね。
どこまでもきれい
帰りも階段でおります。エレベーターも使えたみたいですが、あの美しい吹き抜けを堪能したくて...
最後の階段は、最初に上がったバトリョ家専用の玄関とは別の住人たち用の共用の階段。
大満足のカサ・バトリョ
このチケット(2o時から22時)だとショップに寄る時間がないのがちょっと残念でした。
外観は、カサ・ミラの方が好きですが、内部は断然カサ・バトリョの方が好きです。 あぁ、いつかここに住みたいな。
Information
カサ・バトリョ/Casa Batlló
- 営業時間:9:00-21:00
- 年中無休
- 公式HP:Casa Batlló | Antoni Gaudí Modernist Museum in Barcelona
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