トカゲのいる丘の上のグエル公園
2016/06/30
[2015/7/31(金)のはなし]
実現しなかった計画...
この公園、実現していれば、新興住宅地になっているはずだったんです。 ガウディの友達でありパトロンであったエウゼビ・グエルさんが、ガウディに裕福層に向けた新興住宅地を依頼したのが始まりなのだそう。 初めの数年は順調に進んでいたが、複雑な分譲条件や少し不便な立地のためこの計画が不可能になり、1914年にこの計画を断念。 グエルさんの死後、バルセロナ市に買い取られ、1922年に公園を一般公開。2013年10月からは有料になり、30分ごとに400人と制限されるようになったのだそう。 入場料が必要なのは、公園内のガウディの建築が集中する地域で、それ以外の地域には無料で入れる。
丘の上の公園までの行き方、私たちの場合
けっこうな丘の上にあるようで、行き方を調べていると「最寄駅から徒歩」は本当に過酷!!といろいろな人が書いていたので、 これは運動不足で階段・坂道嫌いの私がいけるはずがないと調べていると楽そうな行き方を見つけました。
地下鉄3号線レセップス駅/Lessepsから116番のバス。この116番のバスは循環バスのため普通のバスより小さいミニバスです。 バスは地下鉄と同じ10回券(T-10)で乗ることができます。
私たちが乗ったのはレセップス駅からジョアニック駅(地下鉄4号線)に回ってから公園に向かう感じでした。 一瞬公園とは逆方向に向かったので焦りましたが、駅をまわってちゃんと公園の正面入り口に到着。来る途中の坂道の傾斜がすごくて、 これは歩いてこなくて良かったなとしみじみと思いました。この坂道で体力を使い切ったら、公園内がきつかったと思います。
このバスは一方通行に走るので、レセップス駅から逆のに乗ると、公園の裏口に着くそうです。 平日なら10分おき程度に便がある。ただし日曜は30分くらいおき。
他の行き方
- 路線バス24番にカタルーニャ広場やグラシア通りから乗って、グエル公園の東口まで直行。
カタルーニャ広場から所要時間約30分。24番バスは地下鉄駅をいくつも通り、レセップス駅も経由するからそこから乗ってもOK。 これ、知ってたらこれにしたなー(今知りました...)。 -
地下鉄3号線Vallcarca駅から徒歩。
途中エスカレーターがあるみたいなので、意外と楽ではあるそうです。 ただ、到着するのが裏の入り口なので無料の公園をけっこう歩いて有料のところへ行く感じのようです。 -
タクシー。
バルセロナのタクシーはけっこう安いので、最寄駅からならそんなにかからなそうですよね。
正面入り口からは入れない!?
正面入り口にバスが到着しますが、今は、そこが出口。
入り口は、右手にあります。
↑あそこが入り口です。
この破片のタイルで描かれたグエル公園のメダイヨン。
ParkとGuellが交互で並んでいます。
入ると右手にチケット売り場があります。でも、ネットでの購入をオススメ。1ユーロ安くなりますし、チケット売り場に並ばなくていいからね。
予約の時間まで無料ゾーンを楽しむ
無料のゾーンもなかなか面白いのですよ、これが!!
可愛らしい色合いのこのお家。ガウディのお家なのです。 ガウディの弟子がつくったけど売れなくて、ガウディが買い取り約20年間住んでいたんですって。 なんだか、微笑ましいエピソード。
ロマネスク様式をイメージした高架。
高架道の下には、柱の影になって日差しを避けるようにつくられたベンチがあります。 散歩の途中で、あそこでのんびりできたら幸せですね〜。
ぐるーっと歩いていると大きなお家がありました。
誰のかはわからないのですが、この門がとっても可愛い!
いよいよ有料ゾーンへ!!
中央広場の両脇が有料ゾーンの入り口です。
時間になるまで、広場の周りのところで待ちます。時間になったら並んで、チケットを見せて中へ。
入るとそこには、あの夢にまで見たグエル公園!(あ、もう入ってはいたんですけどね。見たかったグエル公園ってことです!)
このうにょうにょのベンチは、生乾きの石膏の上に人を座らせて型を取ったんですって!! コンピューターのない時代に、人間工学にこだわった彼なりのやり方。 しっかり座って確認してみました!誰かのお尻の形を! 何枚のズボンがダメになったんだろう。とか考えると、とても愛しいですよね。
このうにょうにょのベンチの装飾は、弟子のジュジョールさんがつくり上げたのだそう。
可愛く、座り心地が良いだけでなく、ちゃんと雨水誘導も考えられているんです。ガーゴイルの口から、お水がゴー。可愛い!! あちこち、ゴー。雨の日だとそれが見れるのかな?みたいなー。そして、あの水のしずくのような装飾。可愛いですよね。
広場の下へ
広場の下は、市場の予定だったのだそう。
86本ある古代ギリシャ建築を模した柱は、バランスを良くするためにちょっと内側に傾いています。
ガウディとジュジョールさんは、この天井の装飾に廃材皿やビンなどをつかったのだそう。
ブガデラ(洗濯女)の回廊
柱の一つが "洗濯をする女" なのです。
キレイなこの回廊。
まるでサーフィンのチューブみたいですよね。
美しい。
地面の圧力を支えるように傾いているんだって。
正面入り口の管理人室と門番の家
2棟並んで建っているこの可愛い建物。ダリが「まるで砂糖をまぶしたタルト菓子のようだ。」と、みた時に言ったのだとか。
こちらは、門番の家。こんなに可愛いお家に住めるなんて、すごく気持ち良くお仕事できそうですよね。 今はバルセロナ市歴史博物館の一部になっているそうで、たくさん並んでいました。かなり待つみたいなので、残念ながら入るのは諦め...
こちらは、管理人室。ここに住めるなら管理人さんになりたかったなー。 今はショップなので、中に入ることができます。やたっ!!
ガウディらしさ満載。
これ、カサ・バトリョにも使われてましたね。
2階からあの有名なトカゲのいる階段を。その階段の上が、最初に入ったベンチのある広場です。
裏表、的な。
あぁ、可愛い。ガウディは壊れたタイル(カタルーニャ語で「トランカディス」)を表面に貼り付ける装飾方法が好きだったんだって。私も好き。 でも、これってとってもセンスが出ますよね。どんなものでもかな?
有名なトカゲ
トカゲの階段の横の壁?のタイル。ここもとっても落ち着いていて、いいですよね。この抑えた色味。
周りが控えめだから、このトカゲちゃんが引き立つんでしょうねー。 大人気でなかなか一緒に撮るのが難しかったですが...
アメリカからスーパーマンとスーパーウーマンも来ていました。観光かね?
トカゲだけじゃなくいろいろといます。
ガウディとグエルさんの夢見た都市
彼らが夢見た都市をまるで自分がここの住人かのように想像して歩くと、とても面白いです。
バルセロナの街を、海を見ながらのんびりと過ごす平和な場所を夢見ていたのでしょうね。
彼らの思い描いた形態ではないでしょうけれど、世界各国からたくさんの人がやってきて のんびりと過ごしているこの公園は、彼らが想像した"平和な時間"が流れているような気がしました。
Information
グエル公園 / Park Guell
- 開園時間 [2016年]
- 5/2-8/28 8:00-21:30
- 8/29-10/29 8:00-20:30
- 10/30-3/26 8:30-18:15
- 3/27-5/1 8:00-20:30
- 最寄り駅:3号線Vallcarca駅/3号線Lesseps/地下鉄4号線Joanie
- 公式HP:Web | Park Güell Barcelona
参考リンク
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