石内都展『Frida is』フリーダ・カーロの遺品たち
2016/08/18
2016年8月21日(日)まで 資生堂ギャラリーにて開催。
日本を代表する写真家、石内都さんの個展「Frida is」
2012年にメキシコシティにあるフリーダ・カーロ博物館から「撮って欲しい」と依頼があったのだそう。 35ミリのフィルムカメラで、自然光の中で3週間ほど撮影したシリーズ『Frida by Ishiuchi』『Frida 愛と痛み』の中から31点の作品を展示。
彼女の死後しばらくたっているのに、その”遺品”たちは「フリーダのもの」として残されているんですよね。 靴や服、スカーフに指輪、痛み止めのためのモルヒネまで。 それはとても私的なもので、本当に生活の中で彼女が使っていたものたち。その写真を観ていると、彼女の生きたその時間を近くに感じることができました。 なんて言うんだろう。とても生々しいからかな?匂いまでわかりそうな感じ。
壁がメキシコらしい色彩なので、とても写真が映えて美しかった。
フリーダ・カーロ
フリーダ・カーロは、メキシコの現代絵画を代表する画家です。 幼少期の病気や事故で体が不自由であったにもかかわらず、情熱的に生きた女性アーティスト。 昔、彼女の映画が公開され、渋谷の文化村で展示もあり、それを観た時の衝撃は今でも覚えています。 1人の女性として困難に泣き、たち向かい、幸せを願って必死で生きている。生命力に溢れた女性。それが彼女の印象です。
生涯200点以上の作品を残し、その半分以上が自画像だったのだそう。 そんな彼女の絵はとても力強く、時にとても不気味。でも、すべて彼女の身に起こったことが題材なので、とても生々しいのです。 彼女の感じる痛みと愛を絵にすると、こうなるんだな。と。
写真家、石内都さん
石内さんのお母さんの遺品を撮影したシリーズ「Mother’s 2000-2005 未来の刻印」で、第51回ヴェネツィア・ビエンナーレの日本代表に選出。 2008年に発表された作品集「ひろしま」では、原爆で亡くなった人々の衣服を撮影し、国際的にも評価され、 近年では布や記憶にまつわる作品に精力的に取り組んでいるのだそう。
彼女のインタビューを読むと、とてもすっきりとしたニュートラルな人なのだなと感じました。 でも、芯はとても熱い。それがきちんと写真に出ていて、服がきちんと『服』として写っているように思います。 ただの”無機物”ではなく、きちんとその役割として誰かのモノだった記憶が宿っている感じ。
Information
石内都展『Frida is』
- 会期:2016年6月28日(火)~8月21日(日)
- 会場:東京都 銀座 資生堂ギャラリー
- 時間:11:00~19:00(日曜、祝日は18:00まで)
休廊日:月曜
料金:無料
参考リンク
- ︎Shiseido Gallery
- ︎石内 都さん- Wikipedia
- ︎石内 都さんインタビュー「仕事!」とは?
- ︎石内 都さんドキュメンタリー映画のインタビュー
- ︎石内 都さんインタビューHuffington Post
- ︎フリーダ・カーロ - Wikipedia
- ︎映画「フリーダ」公式ホームページ
- ︎映画「フリーダ・カーロの遺品」公式ホームページ
Share
Comments & Questions
コメントやご質問はこちらからどうぞ!!