奥村雄樹による高橋尚愛展
2016/07/08
銀座メゾンエルメス フォーラムでは、アーティストそして翻訳家でもある奥村雄樹さんが、 アーティスト・高橋尚愛さんの作品解釈を試みたプロジェクトを紹介する 2人のアーティストによる展覧会『奥村雄樹による高橋尚愛』が開催中です。
2人のアーティスト
奥村雄樹/Yuki Okumuraさんは、「私」の不確定性や作者性を問う作品や美術史の再訪、他者との恊働に言及した作品で知られる方なのだそう。 この文章だとなんだか小難しくてわかりにくいですね。
高橋尚愛/Hisachika Takahashiさんは、1962年に渡伊後、ミラノで前衛芸術家のルーチョ・フォンタナ(Lucio Fontana)、 ニューヨークでネオダダの代表的美術家ロバート・ラウシェンバーグ(Robert Rauschenberg)のアシスタントを務める傍ら、 ご自身の作品も制作している方なのだそう。
そんな奥村さんが、高橋さんに興味を持ち、追いかけ、2人でいろいろとやるようになった。ってことなんですって。
最初の作品はインタビュー
お2人を存じ上げなかったので、てっきりインタビューに応えている方を『高橋さん』だと思っていましたが、 実は高橋さんを演じている奥村さんなんですって。びっくり。普通に本人かのように応えていたので...
作品解説には、
「何度も同じエピソードを繰り返し聞くうちにやがて僕はそれたの内容のみならず
時期や場所まで暗記ーー英語では「メモライズ」つまりは「メモリー化」であるーーするようになった。
いまや僕は高橋さんが持つ記憶の一部をみずからの記憶として保有しているのだ。
記憶の連続性こそが「私」の同一性を規定するという考え方がある。
ならば実のところ僕はある一定の割合において高橋尚愛その人なのだ。」
面白い。なるほどね。
コラボレーション(協働)
1971年、ニューヨークに移住して間もない頃、ジャスパー・ジョーンズやゴードン・マッタ=クラークなど22名のアーティストに依頼し、 記憶だけを頼りにアメリカの地図を描いてもらった作品。これもとっても面白かった。それぞれのアーティストの記憶が目に見えるカタチになっているんです。
他にも数点作品があり、どれも面白いです。
メモリー(記憶)とコラボレーション(協働)
人生と歴史。
起こったことはひとつでも、
それの捉え方(その人の事実、記憶)は
いろいろあるんですものね。
小難しいことは考えずに観ても面白いので、ぜひ。無料です。
Information
奥村雄樹による高橋尚愛
- 2016年6月4日(土) - 2016年9月4日(日)
- 公式HP:銀座メゾンエルメス フォーラム
- 開館時間:11:00-20:00(日曜は19:00まで)入場は閉廊の30分前まで
- 会期中無休
- 入場無料
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